JELC TNG-teens オフィシャルブログ　"Shout to the Lord!!"

《主よ、わたしの祈りを聞いてください。この叫びがあなたに届きますように。》
（旧約聖書／詩編 102編2節）

絵の起原は、祈りだと言われることがあります。

絵は、言葉を伴わないコミュニケーションです。一方、祈りは言葉を伴いますが、それだけでなく、うめきや沈黙をもって神様と向き合うこともあります。絵も祈りも、自分の大切なものを相手に伝えることです。
『ブルーピリオド』という漫画があります。主人公の高校生は、友達づきあいも勉強もうまくいっているのですが、どこか物足りなさを感じ、自分にとって大切なものは何だろうと考えています。あるとき美術の授業で、乗り気ではないものの、自分の好きな早朝の渋谷の景色を描きました。それを見た友達から、「これ、俺たちが朝帰りするときの渋谷だろ」と言われ、大切なものが伝わる喜びを感じ、もっと絵を描いてみたいと思うようになります。

普段の生活の中で、大切なものを表現するのは怖いことでもあります。まったく伝わらない場合もあれば、下手だと言われたり、誤解されることもあります。ショックなことがあると、表現をすることさえ難しいかもしれません。それでも人には、大切なものを誰かに伝えたい、という気持ちがあります。

神様は、うまく表現できないことや、沈黙、うめきを聞き取ってくださいます。祈るうちに、私自身が変わり、世界も違って見えてきます。また、祈りの中で言及する人物や、祈る相手が、自分と似たことを体験していたと気付く場合もあります。祈りを聞いてくださるイエス様も、嬉しさや悲しさを味わったお方だからです。祈りを通じて、私たちは祈る相手を知ることができます。その経験は、この世界において生きる希望を見つけることにつながります。