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2021年12月15日

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《ファリサイ派の人々が、神の国はいつ来るのかと尋ねたので、イエスは答えて言われた。「神の国は、見える形では来ない。『ここにある』『あそこにある』と言えるものでもない。実に、神の国はあなたがたの間にあるのだ。」》
(新約聖書/ルカによる福音書 17章 20-21節)

私は東京である炊き出しの責任を負っています。先日、炊き出しをするその最中に、1時間ほど通りすがりの人に罵倒され続ける、ということがありました。

通りすがりの人は、炊き出しのことや野宿の人たちを大声で罵倒し、また私の外見や性別、(見た目の)年齢のことなど、ありとあらゆる汚い言葉で叫び続けました。対応しはじめた時、最初は我慢していたのですが、段々と私も疲れ困り果てていた時のことでした。炊き出しに来ていた1人の野宿の人が、私のことを守ろうと駆けつけてくれました。それでも暴言は止まず困っていると、また1人、助けに来てくれました。それでもなお暴言は止まず、困っていると、今度は別の通りすがりの人が助けに来てくれました。ようやく他のボランティアの人も異変に気づき、駆けつけてくれました。そして何とか炊き出しも終わり、ほっとしたのも束の間、あとをつけられて困っていると、炊き出しに来ている野宿の人たち数名がわたしの周りを囲み「安全なところまで、壁になってあげるよ」と言って一緒に移動し、守ってくれました。

このような暴力に晒されたのは十数年も活動してきて初めてのことでした。また、暴言には深く傷つきましたが、守ってくれる人たちがいたことに涙が出そうなほど安心する出来事でした。

私は炊き出しの責任を負う立場のため、これまで「どうしたら野宿の人たちが炊き出しの最中を安心して過ごせるか」を気にしてきました。しかし、いつもと違う、私の方が守られるという逆の立場になったことでふと思い起こしたのは、「神の国はあなたがたの間にある」、この聖句でした。私一人で炊き出しの場をつくっていたのではなく、守り、守られることで共に炊き出しの場をつくり上げていたことに改めて気付かされたのです。

「神の国」は神様が支配される、平和な世界を意味します。その「神の国」は「あなたがたの間にある」とイエスは仰いました。つまり、神の国は1人ではできないのです。共に手を取り合い、生きる、私たちの間に「神の国」が実現されるのです。それは痛みに共感し、命を守る営みの中で生まれます。

イエスがなされたように、わたしたちもその歩みに招かれています。共に、今を生きる人たちと神の国をなせるよう、私たちも歩んで参りましょう。先」に実現されるのでしょうか。それとも、「そこですでに」実現されているのでしょうか。パウロの神の国の神学を、もうすでに・まだという相矛盾する言葉であらわしたりしますが、神の支配とは神が私たちに奉仕してくださるということであり、神の臨在、神が共におられるということが神の国であるなら、そこには間違いなく神が、それも十字架での磔という理性から隠されたかたちでおられたのではないでしょうか。そのようなことを思いました。


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Posted by JELC TNG-teens at 13:00 │メルマガ

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