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2022年05月18日

メルマガ827

《剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる。》
(新約聖書/マタイによる福音書 26章52節)

黒澤明という映画監督がいます。『七人の侍』をはじめ、チャンバラ映画を数多くつくってやたら人を斬っていた名監督ですが、不動の信念をもって「どんな理由があっても、戦争だけはしてはいけない」と常に言っていたそうです。そして、次のことを言いました。

「自分の大切な人が殺されそうになったら反撃しないのかって、よく反論されるんだ。そういうことじゃないんだ。戦争というものが始まってしまうと、虫も殺せなかった人間が人を殺し、心優しい人間も身内を守るために鬼の形相になる。戦禍の中では自分が生きていくことだけで精一杯、人間が人間でなくなるから怖い。だから、戦争を始めてはいけないんだ。」(黒澤和子『黒澤明「生きる」言葉』)

たしかに私自身、戦争に巻き込まれたら、敵を殺しても仕方ないと感じるだろうと想像します。だからこそ、日本に住み、いま交戦に巻き込まれていない私たちは、すでに始まった戦争を止めるように呼びかけ、これから始まりそうな戦争を避けるアクションが求められています。
このようなアクションをしようとすると、「人間が生きている限り、戦争をなくすことはできない。この "現実" を直視して、日本も他国を攻撃できる国になろう」との反対にあうはずです。

ですが、私たちは、キリストから剣をさやに納めよと言われています。中村哲という人は、次の事を言いました。
「よく、理想だけではやっていけない、ちゃんと現実を見なければ、と言いますが、それこそが "平和ボケ" の最たるものです。それは、マンガや空想の世界でしか人の生死の実感を持てない、想像力や理想を欠いた人の言うことです。現実を言うなら、武器を持ってしまったら、必ず、人を傷つけ殺すことになるのです。」(半藤一利『墨子よみがえる』)

先行きが見通せなくなると、不安から武器を人は求めます。また、気に入らない相手を滅ぼしたい気持ちは、イエス様の弟子たちすら持ってしまい、イエス様から戒められました(ルカ9:54)。武器は、使う方が簡単であり、使わない方が勇気が要ります。
歴史を見ますと、戦争に負けた国が滅びないことはよくありますが、戦争に「勝ったがゆえに」そのあと滅亡へ突き進んだ国は少なくありません。平和には、戦争以上の努力と忍耐が必要です。私たちが国政に関与できる機会は限られていますが、戦争で傷ついた人を覚えて平和を祈りつつ、歴史を知ることや、選挙などの機会を活かしていきたいのです。


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Posted by JELC TNG-teens at 13:00 │メルマガ

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