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2021年08月25日 19:23

《実に、キリストはわたしたちの平和であります。》
(新約聖書/エフェソの信徒への手紙2章 14節)

今年も8月を迎えました。8月は平和について考えることが増える時です。76年前の8月、広島と長崎に原爆が投下され、日本は終戦を迎えました。アジア・太平洋戦争を改めて振り返ることで、私たちの国が受けた戦争被害の深い傷跡が思い起こされますし、同時に、この時の日本の侵略・加害が、日本と世界の人びとの間に大きな溝をつくり出しているということに気付かされます。

それらのことを覚えて、8月には日本の多くのルーテル教会で平和主日の礼拝が行われています。私の行っている教会では平和主日に教会員さんの戦争体験のお話を聞いています。(当時の)朝鮮から引き揚げてきた時の話をしてくださる方もいれば、東京から山形へ集団疎開した時の話をしてくださる方もいました。それぞれ大変な思いをして終戦を迎えられ、戦後の時代を経て今は穏やかに暮らされています。普段教会でお会いして世間話を交わす方々の中にも、戦争を経験し、自分とはまったく違う子ども時代を過ごしてこられた方がおられることに驚きを感じますし、戦争のリアリティを改めて感じます。

聖書には、イエス様が私たちの平和であると書かれています。「キリストの平和」が戦争のない状態を指しているのか実際にはよくわかりませんが、戦争体験者の方々のお話を直に聞き、その方々が二度と戦争が起こらないことを祈られている姿を見ると、イエス様を通して(戦争のない状態としての)平和が訪れてほしいなと心から思います。私は教会で戦争体験のお話を聞いたことで、今与えられている平和のありがたさを深く感じ、平和の維持のために行動しなければならないと思うようになりました。そしてきっと、戦争体験者の声はみなさんの教会にも、みなさんの家族の中にもあるものだと思います。機会があればぜひその声に耳を傾けてみてください。

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