メルマガ821

JELC TNG-teens

2022年02月23日 14:16

《絶えず祈りなさい。》
(新約聖書/テサロニケの信徒への手紙 一 5章17節)

『ハイジ』と聞いて多くの人が思い出すのは、おそらく「クララが立った!」の台詞が印象的なアニメ『アルプスの少女ハイジ』のほうかもしれません。
実はこの原作小説である『ハイジ』の中は、キリスト教の祈りについて深く触れられている物語なのです。

アルプスの自然の中で自由に暮らしていたハイジは、ある時から都会のお屋敷に預けられることになりました。その家では使用人の監督役から厳しく当たられ、アルプスに帰りたいという思いが募る中、誰にもその思いを話すことが出来ません。

そこでハイジはクララのおばあさんから祈ることを教えられますが、何週間祈り続けてもアルプスに帰りたいという願いがなかなか叶わないために、祈ることをやめてしまうのです。

困った時、悩むとき、自分の力では解決できない問題があるとき、私たちは祈ります。
そのような時、ハイジと同じように、なかなか祈りが聞かれないように感じる時もあるのではないでしょうか。それが私たち自身にとって切実な願いであるなら、尚更つらいことだと思います。
しかし、落ち込むハイジに対して、おばあさんは祈り続けるようにと、このように教えるのです。

「ハイジ、いいかしら?…神様は、私たちにとって何がいいことか、いつもわかってらっしゃるの。…あなたが神様からもらおうとしたものは、今のあなたにはあまりよくないものだったのよ。神様はあなたに必要なものをちゃんとわかっていらっしゃるから、こうお考えになったのよ。『ハイジには、祈っているものを与えてあげよう。でもそれは、あの子にとっていい時期、それを本当に喜べる時にしよう。』…」

ハイジの祈りが聞き届けられたのは、それからずっと後のことでした。それは、都会に留められていた間に学んだことやおばあさんから教えられた信仰を通して、ハイジだけではなく、アルプスの人々にも救いがもたらされるためだったことに、ハイジ自身も気づかされていくのです。

このような神様の働きは、今なお変わることがありません。私たちが祈りを捧げるとき、神様は必ずそれを聞いてくださっています。
私たちにとって最も良い時に、その祈りが聞きどどけられることを信頼しつつ、私たちも絶えず祈りたいと思うのです。

関連記事